「エイルと最後の竜」INDEX ≫ 設定集 ≫ 衣食住
一般的な人々は子供から大人までたいした違いはありません。
男女とも、綿や麻などの服で、布は買いますが、服は自分たちの手作りです。
頭からかぶる形の上着で、工業が発達していないので、ボタンやファスナーはなく、布か革の紐で結んで止めています。
暑い地方や夏、作業する時には動きやすいよう半袖や丈の短いズボンを着用します。
寒い地方や、寒い季節には、動物の毛皮を上着にしたり、長い外套も着ます。マントは短いものも長いものもあります。
その他、各地方によって民族衣装も多くあります。
頭に長い布（いわゆるターバン）を巻く男性も各地で見られます。
貴族など、金持ちは高価な絹の服を着ています。布をたくさん使うほど高価なので、自己顕示のためにも長い丈であったり、ゆったりした服を着ます。
豪華な刺繍や美しいレースなどは、一般庶民にとって手に入りにくいものです。
傭兵、兵士、騎士などは鎧を身につけることがありますが、階級によって様々です。
皮製のものから金属製まで、防御力的にも値段的にも大きな差があります。
今は大陸全土で大規模な戦争がないので、防具も比較的簡単なものが普及しています。
靴は、大抵皮製です。色々な動物の革があります。
また、形もさまざまです。
暑ければサンダルのようなもの、寒ければブーツ型のものなど、また天候によっても使い分けられます。
下着についても触れておきます。
王侯貴族であれば、下着はほとんど身につけていません。その必要がないからです。
一般市民も、私たちが身につけるような下着はつけていません。
旅をする場合、馬に乗る場合などには必要になるので、着用することもあります。
長旅（戦争など）に行く夫が、妻に貞操帯をつけるなどという話もあります。
電気がないので保存が効きません。塩漬けにするか、干して保存します。
涼しいところ、あるいは涼しい季節なら、土中のひんやりした蔵に入れるか、氷を作って溶けないようにできます。
普段、冷たいお茶などは飲めません。
北では麦が多く作られているので、パンが主食です。
野菜、果物などは地方によって取れるものが違うので、各地で特色ある料理が作られています。交易で各地のものをやり取りしたりもしています。
煮物、スープ、魚や肉などの焼いたもの、蒸らしたもの、油で揚げたものなど、色々あります。
旅に出る場合、多くの食糧を買い込むわけにはいきません。長期保存が出来ないからです。
長く持ち歩けるのは干し肉や、それ用のパンなどです。
また、特定の穀物を蒸らしたものを密封しておき、持ち歩く場合もあります。これは、その都度スープをかけたりして食べます。
飲み物に関してですが、上水下水がきちんと整備されている都市というのは多くありません。
また、水があっても飲用として利用できないこともしばしばあります。
水道をひねれば飲める水がいくらでも、などと言うことは考えられません。
川の水、井戸水などが使われていますが、そのままでは飲めないので、沸かして冷ましたものか、お茶を入れて飲みます。あるいは酒やジュースを飲んだりします。
酒では、有名なものにミコルやキームーシュ、ルグルグ、レオニーなどがあります。「用語解説」を参照してください。
お茶にも色々な茶葉があります。
レフォアの北部〜中央部では、キブール茶というのが一般的なお茶です。赤い色のお茶で、ほのかに甘くていい匂いがします。
地域によって、家、また町の造りは様々です。
南北で大きな違いが出てきますので、まず北の方から説明していきます。
山脈以北では、レンガや石、粘土造りなど素材も様々で、地方によっても色々な特色があります。
変化する気候に合わせて工夫されていますが、しっかりした造りが基本です。
町の造りもそれぞれですが、大抵は、大通りが一本真中に通っているような直線的な造りが多く、その造りは基本的に単純なものです。
城下町ほどの大きな都会になると、街の一番奥に城が建てられ、その前に城門、城壁が建てられる場合があります。
領地によっては、町全体を城壁で囲んであるようなところもあります。
レフォアの王都はやはりレフォアという名の都市で、街と城とを城壁で囲んであります。
南北に長い町と城の四方を高い城壁で守っていて、中は南側が町、北側がレフォア城という造りになっています。
レフォアの南門は広野に向かって開かれていて、北門はそのまま城門になっています。
レフォア城はそれほど大きい城ではなく、高い塔がいくつもあるのが特徴です。
町の北側が貴族の住まいになっていて、そのすぐ南側が騎士や兵士の住まい、更に南が商人たちの住まい、といったように、南へ行くほど貧富の差が出てきます。
山脈以南では、人々は家族を非常に大切にするので、町にもそういう特色が顕れています。
町の造りは円形が多く、中央には広場、井戸、神殿などがあり、人々が集まれるようになっています。
上空から見ると放射線状に街が広がっているのがわかります。
レフォアの町と比べ、道は細く、家々は低く作られています。土がもろいので、あまり高い建物が建てられないからです。
南方は温度が高いので、しっかりと作るより風通しの良い作りになります。
大抵の家は石造りで、扉は布を張るか、簡易な板扉です。
北方では、仕事によって住む地域も違いますが、南方ではそういうことはあまりありません。
ただ城や領主の館は、街の中央付近に作られることがほとんどです。
ルセールの王都はがたついた円形で、町の北側に王宮があります。
王宮前には大きな広場があり、王宮と広場を中心として、だいたい放射線状に街が広がっています。
ルセールは急発展した国なので、王都も建て増しに建て増しを繰り返した結果、非常に入り組んだ町になっています。